自分から逃げずに向き合い、日々を悔いなく生きる。読書メモ461-『今夜、世界からこの恋が消えても』

読書

一条岬さんの
『今夜、世界からこの恋が消えても』
を読みました。

今夜、世界からこの恋が消えても
文庫「今夜、世界からこの恋が消えても」のあらすじ、最新情報をKADOKAWA公式サイトより。一日ごとに記憶を失う君と、二度と戻れない恋をした――。

映画も話題、一日限りの恋を積み重ねる日々

いじめられていたクラスメイトを救おうとして
流されるままにした嘘の告白から
はじまったひとつの恋。

告白した相手には、実は夜眠ると
その日の記憶をすべて失ってしまう
前向性健忘の症状があることを知る。

それでも、その日その日の
一日限りの恋を積み重ねていく日々。

そして、そんなふたりの周りにいる
人たちもそれぞれ人生で抱えるものがあり。

2022年に公開された映画も
話題となっていますが、
その原作小説の一冊です。

本書の章構成

知らない彼の、知らない彼女
歩き始めた二人のこと
この夏はいつも一度
空白の白
知らない彼女の、知らない彼
心は君を描くから

読書中のツイート

向き合う、逃げない。

一度眠るとその日の記憶を失う
病気を持つ真織と、その彼女の毎日を、
日々を楽しませようと愛を注ぎ、
そうしてそれまで無色透明だった
人生に彩りが生まれた透。

本書の中心となっているのは
この二人の「一日限り」を積み重ねていく
恋物語ではあるのですが、
私はその二人の周りにいる人たちの
人生についても目が向き、惹きつけられました。

二人ももちろんそうなのですが、
二人を支える親友の泉ちゃんや
いじめられていたクラスメイトの下川くん。
徹の父。
姉の早苗さん。

ひとりひとりがそれぞれ人生の中で
問題や悩みなど、何かを抱えていることに
読んでいる中で気づくものがありました。

そうした抱えるものを持ちながら、
それぞれのやり方で向き合っていく。

その正解なんてないのだと思いますが、
逃げずに向かっていき、自分が納得し
大切な人を大切にできる選択をしていくことが
大事なのではないかな、と。

私は映画が本作の入口だったのですが、
特に響いたのが早苗さんのことばであり、
向き合っていくことの大切さに
あらためて気づかされたように思います。

生きていく中で、問題や悩みは
つきることなどないのでしょうが、
逃げずに向き合いながら、
大切なもの、大切な人を思い、大切にする。
その日、その瞬間を悔いなく生きる。

そうして日々を積み重ねていきたいと
思わせてもらえた、本作の映画鑑賞と読書でした。

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