一人ひとり抱えるものはその人の人生であり、どれも尊いもの。読書メモ448-『今日は心のおそうじ日和』

読書

成田名璃子さんの
『今日は心のおそうじ日和 素直じゃない小説家と自信がない私』
を読みました。

今日は心のおそうじ日和 素直じゃない小説家と自信がない私
文庫「今日は心のおそうじ日和素直じゃない小説家と自信がない私」のあらすじ、最新情報をKADOKAWA公式サイトより。読むと前を向く元気が湧いてくる。自分がもっと好きになる魔法の家事の物語

好きで得意な家事が、切り拓いた物語

本書の主人公は、家事が好きな女性。

突然結婚生活が終わりを告げ、
さてこれからどうして生きていこうか。

そこに舞い込んだ小説家の家での
住み込み家政婦の仕事。

好きで得意な家事が、
閉ざされていた視界や
最初はぎこちなかった関係を変え、
切り拓いていった物語です。

本書の章構成

第一章 家政婦はじめました
第二章 それぞれの掃除
第三章 ネムノキは揺れている
第四章 みんなの家事

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一人ひとりそれぞれ抱えるもの、どれも尊い

本作は、家事の得意な女性の主人公と
その主人公が家政婦として仕事をする
家の主人である小説家。

このふたりの周りを主に書かれた本作ですが、
ふたりの周りにいる登場人物もまた、
一人ひとりが個性を持ち、
そして一人ひとりがそれぞれ
何か抱えるものを持って生きています。

それこそ、輝かしい光もあれば
誰にも言えないような闇だったり
動けなくなるほどの痛みや傷も。

そして、人との関係の中で
自分はダメだと思ってしまうこともあれば、
力をもらってまた立ち上がれるのも
人との関係の中でのものだったりします。

一人ひとりそれぞれが抱えているものは
その人が人生の中で出会い、得てきたもの。
それらは生きてきた証でもあって、
そう考えると尊いものですよね。

誰かにマイナスのジャッジをされたものでも、
たまたまその人に合わなかっただけで、
別の誰かにとっては力になれる可能性があって。
求められて活かせる場所は必ずある。
それはどんなことでも言えるかな、と。

そうした抱えてきたものの尊さを感じながら、
その尊さが輝くための生活を整える行為が
日常の家事なのかな、と思いました。

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