お金も人生も人それぞれ。安心も納得も日々の小さな選択から。読書メモ425-『三千円の使いかた』

読書

原田ひ香さんの
『三千円の使いかた』
を読みました。

三千円の使いかた -原田ひ香 著|文庫|中央公論新社
「人は三千円の使いかたで、人生が決まるよ」突然の入院、離婚、介護費用……。一生懸命生きるあなたのための「節約」家族小説!〈解説〉垣谷美雨

人生のさまざまな場面とお金をめぐる、家族の小説集

就職して一人暮らしをはじめる会社員。
結婚して家庭を切り盛りする専業主婦。
習い事に熱心で向上心の高い母。
もう少し稼ぎたい、働きたい祖母。

さまざまな年代の家族が迎える
さまざまな人生の節目とピンチと
そこに絡む「お金」をめぐる
6つの物語の小説集です。

本書の章構成

第1話 三千円の使いかた
第2話 七十歳のハローワーク
第3話 目指せ、貯金一千万
第4話 費用対効果
第5話 熟年離婚の経済学
第6話 節約家の人々

読書中のツイート

他人は他人、自分は自分

さまざまな年代の登場人物に訪れる
さまざまな人生の場面と
そこに絡む「お金」の話。

それぞれの登場人物が何かしらの悩みと
そこにかかるお金の悩みを抱えながらも
なんとか乗り切っていこうと毎日を生きる姿。

絶対盤石な安定した人生がどこにもなく、
いくつになってもなんらかの不安がある。
それは変化の激しい世の中であり、
それは逆にいつからでもやり直せることに
つながるのかもしれません。

他人は他人、自分は自分。
巻末の垣谷美雨さんの解説でも
触れられていたことですが、
結局はここにつきるのかなと思います。

お金との向き合いかたや使いかたには
その人が表れ、いわばその人の「人生」。

他の人の「人生」を見て羨ましく思ったり
比較してしまいそうにもなりますが、
それはその人の「人生」なのだから
良いとかダメとかジャッジしたり
比較するものではなく、
自分は自分として納得できる人生を、
それをつくるお金の使いかたを
していければいいのではないでしょうか。

一人ひとりの人生は、日々の小さな選択の
繰り返しと積み重ねでできていくもの。
日々経験していることも、
自分なりの「安心」を増やして
いつからでも、どこからでも始められるための
準備なのだと思えれば意味のあるもの。

お金の知識や節約物語としてはもちろん、
人生の節目の迎え方においても
気づきの得られる6つの物語でした。

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