不安な世の中での日常、感情も誰かの救いに。読書メモ348-『個人的な三月』

読書

植本一子さんの
『個人的な三月』を読みました。

不安が蔓延する中、広がる”日記本”

私が本書を読むきっかけとなったのが、
2月22日の朝、たまたま見た
NHKニュースおはよう日本。

その中の特集
「コロナ禍で広がる”日記本”」でした。

コロナ禍で広がる“日記本”|けさのクローズアップ|NHK おはよう日本
 

新型コロナウイルスの感染が拡大し、
不安が蔓延する昨年からの状況。

日々の出来事をつづった日記を
書籍化した”日記本”の出版が
広がっているとのこと。

その先駆けとなったのが本書であり、
昨年4月の自費出版後、発売3日で完売。
自費出版としては異例の2,000部の
売上だったとのことです。

2020年2月27日から3月31日までの34日間の
社会の混乱、それに戸惑いながらも
日常を生きる様子やその時の感情などが
記録されています。

読書中のツイート

自分の日常や感情も、誰かの救いに

もともとは、自身のために書いていた日記。

これを、公表して日記本に
しようとしたことについて、
著者の植本一子さんはこう語っています。

「(緊急事態宣言が出された2020年4月当時は)
SNSは、とにかく強い言葉であふれてたし、
みんなの不安がまん延してて、ちょっとでも
つつくと破裂しちゃうんじゃないかみたいな。
(たとえば、外出自粛をめぐっても)
東京の人、来てほしくないみたいな
雰囲気がある、っていうのを、
割とがっつりSNSで発信していて、
あ、なんかそういう事言えちゃうんだなあ
って思ったのはきついな、と思いましたね。
(SNS以外の媒体で)『私もそうだよ』
って言ってくれる人を見つけたかった、
探してたみたいなところがあって、
『私はこういう気持ちですよ』って。
うまく言えないけど。」

(NHKニュース おはよう日本「コロナ禍で広がる”日記本”」より)

新型コロナウイルスの感染拡大。
それに伴う政府などの対応。

新しい脅威に対して、
無力さや抗えないものを
感じた昨年の三月。

そんな中で日常生活や感じたことなどを
ことばにしての発信。

私たちはよく、
ポジティブなものだけを発信すべき。
ネガティブなものは発信してはいけない。
と、SNSなどを通じて目にします。

ただ、それだとネガティブな感情は
自分が感じたことであるはずなのに、
なかったことにされてしまうのでは
ないでしょうか。

もちろん、明るいものは
元気や勇気、希望につながります。

ですが、辛いや苦しいといった感情も
発信して目に見えることで、
自分も同じ気持ちだよ、孤独じゃないよの
メッセージになり、不安が蔓延する中での
救いになるのではないかと思います。

本書で日記として書かれた頃から1年。
また三月がやってきた中で、
東京では年始からの緊急事態宣言が継続中。
新型コロナウイルスの感染拡大と
それに伴う社会の不安は続いています。

そんな世の中でも、
自分や人が日常を生きていく。
そこで経験したことや
感じたことを発信していく。

それをきっかけにして、
何らかの気づきや、孤独じゃない安心感に
つながっているのかもしれません。

そう考えると、自分が毎日書き続けている
ブログも、誰かの力になれているのかな。

そんなことを思い、
これからもコツコツ書き続けていこう。
そんな勇気をもらった気がしています。

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