この世の中で、さまざまな人と生きていく。そのために大切なこと。読書メモ338-『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

読書

ブレイディみかこさんの
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
を読みました。

さまざまなことに向き合う、中学生の日常

本書は新潮社の『波』で2018年から2020年まで
連載されたノンフィクションのうち、
2018年1月号から2019年4月号までの
16本をまとめたもの。

英国で、以前は荒れていたという
「元・底辺中学校」に進み、
多くの人と知り合いふれあいながら
さまざまな問題に向き合う著者の息子の日常を、
親の目線から描いた一冊です。

本書の章構成

はじめに
1 元底辺中学校への道
2 「glee/グリー」みたいな新学期
3 バッドでラップなクリスマス
4 スクール・ポリティクス
5 誰かの靴を履いてみること
6 プールサイドのあちら側とこちら側
7 ユニフォーム・ブギ
8 クールなのかジャパン
9 地雷だらけの多様性ワールド
10 母ちゃんの国にて
11 未来は君らの手の中
12 フォスター・チルドレンズ・ストーリー
13 いじめと皆勤賞のはざま
14 アイデンティティ熱のゆくえ
15 存在の耐えられない格差
16 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとグリーン

読書中のツイート

日常の中で触れるたくさんの違い、だけどみんな同じ「人」

多様なバックグラウンドを持つ者たちが集う
「元・底辺中学校」に通う著者の息子。

そこでの日常の中で、直面するさまざまな問題。
経済格差だったり人種差別だったり
ジェンダーの悩みだったり…。

それらはまさに、世界の縮図でもあるような、
私たちに難しいと感じさせるものばかり。

そうしたひとつひとつの問題を、
主人公である”息子”はフラットな目線を持って
向き合っていきます。

最近の世の中でも多様性を認めよう、とか
違いを認めようとはよく言われます。
ですがそれって、裏を返せば
そうではないという現状が
あることではないでしょうか。

私たちは、そもそも同じ人間である。
この前提があってはじめて尊重される
個人としての違いがあるはず。

そして、いろいろな部分を持っていて、
日々生きていく中でも
自由に変わっていって良い。
簡単にこうだと言い切れることなんて
ほとんどないはずなんです。

自分のことを顧みれば
わかりやすいのかなと思うのですが、
いざ他人のことを見たり、
また、自分のことを説明するときには
「〇〇だから××」のように
1つの視点でこうだと決めつけてしまいがち。

そうした決めつけをこじらせてしまって、
差別や偏見だったり、境界線を引いての排除に
つながってしまうのかな、と。

ひとりひとり、いろいろなものを持っていて
個人としての違いはあるけれど、
フラットな目線で同じ「人」として見て接する。
どんな部分であっても、排除や否定ではなく
一度受け入れて共感や理解でなくてもいいから
共存をすること。

この世の中でいろいろな人とともに生きていく。
そのために大切なことを
改めて教えられた一冊だったように思います。

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