「普通の人」だけど、そこには1つ1つの人生があって、思いがあって、それでいい。映画メモ92-『君は永遠にそいつらより若い』

映画

10月31日から開催中の東京国際映画祭。

新型コロナウイルスの影響で
開催はどうなるのだろうと
危惧もされましたが、
今年も、第33回目の開催として全10日間
さまざまなテーマで世界中から実力の作品が
上映されています。

原作は津村記久子さん、普通の人の感情を伝えた一本

私は今年の東京国際映画祭では
『君は永遠にそいつらより若い』を鑑賞。

主人公は大学卒業や就職も決まり、
グダグダな日々を過ごす大学生。

そこで出会う友人や関わる人たちと
繰り広げられる、いわゆる普通の人の日常が
この作品の舞台。

そんな中で、それぞれの人物が持つ
さまざまな感情などを伝えた一本です。

「普通の人」の感情だからこそ、自分事にして共感

どこにでもいるような、
いわゆる「普通の人」に焦点を当てた本作。

物語の内容的にも、演出の部分でも
決して派手とは言えないとは思いましたが、
だからこそ、鑑賞した私にとっては
共感する部分が多かったです。

完璧な人であることを求めてしまい、
自分の欠点ばかりに目を向けてしまったり。
人には言えない過去を持っていたり。

今回、上演終了後に吉野竜平監督が
トークショーに登壇されましたが、そこでも
「「普通の人」の自己主張しない悲しみ」
「声の小さな人の(本質をついた)声」
を伝えたい、と話されていました。

とっ散らかった言葉でも、伝える思いが大切

「とっ散らかった言葉でしか言えない」
と作品内でも主人公が言っていました。

だけど、とっ散らかった言葉であっても
伝えたいという思いだったり、
それを行動に移すのが大事なこと。

人間、ついつい完璧じゃなきゃ
いけないと思い込みがちだけど、
別に人間完璧じゃなくてもいいんですよね。

欠点があったとしても、
良いところだってある。
いろいろな部分を含めて自分を
必要としている人がいる。

必要だと思っている人を気にかけて、
必要としてくれる人のことに気づく。
そして、自分ができることをやる。
完璧じゃなくてもいい。
それだけのことなんですよね。

生きづらさを生み出しやすいこの世の中で
自分事にして考えながら、
作品の世界に入り込んで観られた一本でした。

終演後のトークショーでも、
とっ散らかった言葉ではありましたが、
挙手して監督に感想を伝えることができ
良かったと思っています。

本作は、2021年の全国上映とのこと。
「普通の人」に焦点を当てているからこそ、
ぜひ多くの人に見ていただき、
自分事になるものがあればいいなと思います。

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